駐日ロシア大使が突然の広島訪問 慰霊碑に献花、式典不招待を批判

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編集委員・副島英樹
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 ロシアのミハイル・ガルージン駐日大使が4日、広島市中区平和記念公園を訪れ、原爆死没者慰霊碑に献花した。広島市ウクライナへの侵攻を理由に、6日の平和記念式典へのロシアの招待を見送っていた。

 ガルージン氏は4日午前10時10分すぎ、大使館員ら約20人とともに慰霊碑に参拝し、花を捧げた。

 報道陣の取材に日本語で応じ、訪問の目的について「米国が行った原爆投下という戦争犯罪の犠牲者の方々の冥福を祈り、遺族に哀悼の意を表し、被爆者の健康を祈る」と説明した。「ロシアは核軍縮と最終的な核兵器廃絶のために積極的な努力をしていくことを説明するため」とも語った。

 ウクライナ侵攻をめぐって、ガルージン氏は「核兵器を使うことはない」と述べた。市が式典に招待しなかったことは、「ロシアが核軍縮に向けたリーダーであることを全く無視した決定だ」と批判した。

 広島市は例年、原爆の日の平…

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    駒木明義
    (朝日新聞論説委員=ロシア、国際関係)
    2022年8月4日14時55分 投稿
    【視点】

    ロシアはこれまでも、広島、長崎への原爆投下を、米国批判の文脈で利用してきました。原爆投下から70年の2015年、プーチン氏側近のナルイシキン下院議長(現・対外情報庁長官)は「原爆投下は国際法廷で裁かれていない。人道に対する罪に時効はないはず

    …続きを読む