「形式だけの国会」 3日で逃げる政権、旧統一教会めぐり不安視も
参院選後初となる臨時国会が3日、開会した。次々と明らかになる「世界平和統一家庭連合(旧統一教会)」と政治家の関わりや、賛否が割れる安倍晋三元首相の国葬、新型コロナウイルスの第7波……。課題は山積するが、国会の会期はわずか3日。政府・与党は国民の前での議論や説明を事実上、拒んだ形だ。
臨時国会の開会式直前に自民党本部で開かれた両院議員総会で、岸田文雄首相は居並ぶ議員に訴えた。「私たちはいま歴史を画する大きな課題に直面している。戦後最大級の難局だ。参院選でいただいた政治の安定を難局突破のための力に変えて、全力を尽くさなければならない」。具体的な課題として、新型コロナや物価高騰を挙げた。だが、教団と政治の関わりの問題を含め、臨時国会では議論しない考えだ。
過去には2004年の臨時国会で、年金改革や自衛隊のイラク派遣のあり方が焦点となるなど、参院選直後の国会でも審議することはあった。ただ、新しい参院議長などを決めるだけのケースも多く、今回はそれを踏襲。首相周辺は「形式だけの国会」と語る。
政権内で「3日間の限定国会」という相場観が固まったのは、7月上旬の安倍晋三元首相の銃撃事件前だった。8月上旬の首相の外遊日程や、6日の広島、9日の長崎の「原爆の日」などを踏まえた。
その後、教団の問題や国葬の…