ジンベエ像の除幕式 ワンピースの「麦わらの一味」 熊本に勢ぞろい

吉田啓
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 熊本地震の被災地に、人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」の主人公と仲間たち「麦わらの一味」の各キャラクターの像を設置する熊本県などのプロジェクトで、最後の1体となる操舵(そうだ)手・ジンベエの像が23日、熊本県宇土市でお披露目された。

 プロジェクトは、県と熊本市出身の作者・尾田栄一郎さん、作品を出版している集英社が協力して進めてきた。主人公のルフィの像が2018年11月に県庁の敷地内に設けられ、益城町(サンジ像)や南阿蘇村(ロビン像)などに順次、置かれていった。

 10体目となるジンベエ像は、操舵手らしく海に臨む宇土市の住吉海岸公園に立つ。お披露目の除幕式は「今日は皆に集まってもらってかたじけない」と話すジンベエの声が流れ、始まった。

 あいさつに立った宇土市の元松茂樹市長は、多くの市民が避難生活を強いられ、ゆがんで崩れ落ちそうになった市庁舎に言葉を失いつつ、復興に向かっていった熊本地震当時の心境を「失ったものばかり数えるな。残っておるものはなんじゃ」とジンベエのセリフを引きつつ振り返った。

 ワンピースを連載している週刊少年ジャンプ中野博之編集長も参加して、尾田さん直筆のジンベエが描かれた色紙を披露した。

 地元の小学生らが像に向かって、空手の達人でもあるジンベエの技「鮫瓦(さめがわら)正拳」を突き出すと、幕が落ちて高さ1・8メートルの迫力あふれるジンベエ像が現れた。(吉田啓)

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