「山に埋まるか池でおぼれるか選べ」理事長逮捕の法人、合宿の実態は

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板倉大地
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 中学生を脅して監禁したなどとして、福岡市のNPO法人「さるく」理事長、坂上(さかうえ)慎一容疑者(57)らが20日、福岡県警に逮捕された事件。法人が運営する同県久留米市の施設は、問題行動がある発達障害の子どもらを通所させていた。

 県警は、他の未成年者らへの同様の行為も約10件確認しているという。同施設での「合宿」を体験した10代の少年は、朝日新聞の取材に対して、その時味わった暴力や恐怖を振り返った。

 参加したのは2020年11月中旬。軽度の発達障害があるという少年の「問題行動」に悩んだ母親が、さるく主催の合宿参加を申し込んだ。母親によると、費用は70万円超だったという。

 出発時、坂上容疑者は自宅に少年を「迎え」に来た。

 坂上容疑者は土足で自宅にあがると、「なんばしよっとか(何をしているんだ)」と、持っていた傘で少年のあごを持ち上げた。そして、勉強用のテキストやノートを持ってこさせ、中身を見るなり「これの何が勉強か」と尋ね、「単語」と少年が答えると平手打ちをしてテキストを床にたたきつけたという。

結束バンド・粘着テープを手に

 少年は坂上容疑者が悪ふざけ…

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