旧国鉄カラーの恩返し 水島臨海鉄道、寄付者に乗車イベント

筋野健太
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 【岡山】水島臨海鉄道(倉敷市)が保有する旧国鉄時代のディーゼル気動車3両が、クラウドファンディング(CF)により往時の姿によみがえり、活躍している。CFに応じた計1339人から集まった資金は約2400万円で、旧国鉄色への再塗装や整備などに充てられた。

 17日にはCFへの返礼イベントがあった。それぞれ30万円を寄付した5人が生まれ変わった車両「キハ37」「キハ38」を連結した貸し切り列車に乗り込み、貨物線の港東線を走行。普段は乗客を乗せて走ることの無い、工場が立ち並ぶ風景を車窓から楽しんだ。

 2017年に水島臨海鉄道の通常運行から引退した1960年製の「キハ205」の運転体験もあり、参加者はめったにはできない体験に手に汗握っていた。

 参加した関西地方に住む30代の男性は「廃車にしてしまうのは惜しい。文化財と言ってもいい車両なので支援するしかないと思った」と話していた。

 今後、「キハ37」「キハ38」は同鉄道で通常運行される予定で、本線を走るのに必要な検査を受けていない「キハ205」はイベントでの見学や運転体験に利用される予定だという。(筋野健太)

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