「最北の秘境駅」存続へ3000人超署名 市民団体が稚内市に提出
奈良山雅俊
JR北海道宗谷線の抜海駅の存続を目指す市民団体「宗谷北線(そうやきたせん)もりあげ隊」は14日、全国3335人の署名を稚内市の川野忠司副市長に手渡した。工藤広市長は出張で不在だった。
抜海駅は「最北の秘境駅」といわれ、大正時代に建てられた木造駅舎。映画「北の桜守」のロケにも使われた。「もりあげ隊」は駅の歴史や観光としての価値を高く評価。「十分な市民的議論を経ず、突如としての廃止方針は甚だ疑問」と6月9日から、オンラインによる署名活動を続けてきた。
もりあげ隊隊長の浅川晃広さんは「地域の駅というだけでなく、稚内の観光資源として(年間維持費の)100万円を負担する価値は十分にある」と川野副市長に説明。署名に市長への批判的なコメントがあったことにも触れ、「市長のやり方が横暴とは言わないが、宗谷線を死守するというのなら市は地元として利活用に汗をかいている姿を道や国に見せることが大事ではないか」と訴えた。