北京=冨名腰隆
上海の公安当局がデータベースで管理する10億人分の個人情報が流出した可能性があることが分かった。氏名や住所、携帯電話番号などのほか、犯罪歴なども記されているという。中国当局は公式の回答を避け、中国メディアも報道を控えているが、SNS上では「電信詐欺に気をつけよう」といった呼びかけが広がっている。
流出の情報は2日、通信アプリ「テレグラム」上で広がった。さらにこの個人情報を取得したとするネットユーザーが、ウェブ上で「20万ドル(約2700万円)で売却する」と発表。10億人分の氏名、年齢、住所、身分証番号、携帯電話番号のほか、犯罪事案の状況などが記されているとした。
香港紙「星島日報」の電子版は4日、「事実であれば、過去最大規模のデータ流出となる」と論評。中国外務省の趙立堅副報道局長は、同日の定例会見で事実関係を問われ、「把握していない。コメントは差し控える」とのみ述べた。
中国メディアは報道を控えてお…