ウクライナカラーの電車、「うどん県」を疾走する不思議
「ウクライナカラー」に染まった電車が四国を走り続けている。なぜだろう。
香川県のローカル私鉄、高松琴平電気鉄道(ことでん)。4月19日にウクライナの国旗色を模した電車が走り始めたという。2カ月余りたったが真鍋康正社長(45)によると、今も問い合わせが多いという。
琴平線の車両は元々、上が白色、下が黄色のツートンカラー。白い部分を青色にラッピングした。
もとは育休中の30代の女性社員が発案した。ロシアのウクライナ侵攻が続く中、家族を失った人の悲しみを想像した。そして、死の恐怖と戦いながら列車を走らせ、線路の保守点検を続けるウクライナの鉄道事業者に尊敬や連帯の意思を示したかった、という。
コロナ禍で、ことでんの利用客は落ち込み、大きな減収に陥った。真鍋社長は「会社をどう存続させようかという時、ウクライナの鉄道業界のことを考えられる社員がいるとはと驚き、なんとか実現したいと思った」と話す。
ラッピング電車は11月中旬まで運行する予定。