鉄道のSDGs、カギは中古車両 西武HD社長の描く環境戦略

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聞き手・松本真弥
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 「脱炭素化」に向けて企業はあの手この手のアイデアを打ち出している。西武鉄道を傘下に置く西武ホールディングスの後藤高志社長は、「中古車両」に目をつけた。他社から古い車両を譲り受けるという、大手私鉄ではかなり珍しい試みによって環境負荷を和らげようというのだ。どうやって実現しようというのか。

 ――コロナ禍で打撃を受けた鉄道事業の再生に向けて、改革を掲げていますね。

 「西武鉄道は約1200両の車両を持っています。このなかで(省エネルギー車両の)『VVVFインバーター制御車両』が占める比率はまだ60%ほど。他の鉄道会社には導入率が100%近い会社もあります。この車両は旧来型の車両と比べると、一般的に最大50%ほど電力を節約できます。導入すればランニングコストの削減がかなり見込めるのですが、何よりそのことがSDGs(持続可能な開発目標)にも合致します。ぜひ導入を進めていきたい」

中古と新造のベストミックス

 ――具体的にはどうやるので…

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この記事を書いた人
松本真弥
経済部|エネルギー・金融担当
専門・関心分野
九州経済、運輸、SAF