旦過市場の復興、写真で後押し モノレール3駅に160枚を展示

安斎耕一
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 【福岡】4月に大規模な火災に見舞われた旦過市場(北九州小倉北区)の復興を後押しする長期企画の写真展が、市場に近い北九州モノレールの3駅で開かれている。昨夏から市場の人々や風景を活写してきた写真家・西村忠さん(62)の写真約160枚を展示。展示を入れ替えながら、復興に向けて変わっていく市場の姿を伝え続けるという。

 展示は今月10日、市場に近い北九州モノレールの旦過、平和通、小倉の3駅で始まった。笑顔を見せる店主、客でにぎわう店の様子――。写真の多くは4月の火災前に撮影されたものだ。西村さんは市場で働く人々を写真で残す企画を考案し、昨夏から通って撮りためてきた。

 北九州モノレールを運行する北九州高速鉄道では、以前から再整備で変わる市場をテーマにした写真展を西村さんと企画していた。だがその最中、火災が発生。どういう形で支援していくか考えた際、「市場の人々の元気な姿を見て欲しい」との思いも重なり、復興支援と銘打った写真展として開催にこぎ着けた。

 平和通駅では写真展示とともに、市場に向けたメッセージボードを設置。「負けるな」「応援しています」など激励の言葉が数多く寄せられた。市場近くの会社に勤める女性(56)は展示を前に「火災はショックだったが、頑張っている姿が伝わってきた。早く元気になってほしいです」。

 北九州高速鉄道の担当者は「写真を見て『ちょっと市場に寄ってみようか』と思ってもらえれば」、西村さんは「以前のような活気が戻ることを期待したい」と話している。

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この記事を書いた人
安斎耕一
山形総局
専門・関心分野
地方のくらし、美術、映画、手仕事、民藝、やきもの