新大統領府の名「決められないと決めた」韓国、5候補に梨泰院の字も
ソウル=稲田清英
韓国大統領府は14日、自らの新しい名前を「決められなかった」と発表した。
「国民に近い大統領」をアピールしようと、大統領府の場所を移転して名前を募集した新政権だったが、今月初めに五つの候補に絞り込んだ後、悩んでしまった。当面は、移転先の地名をつけた「龍山大統領室」と呼ぶことにしたという。
5月に誕生した尹錫悦(ユンソンニョル)政権は、発足前から大統領府を移転することを約束し、4月15日から1カ月にわたって名前を公募。約3万件の応募があったという。
そもそも移転を決めたのは、大統領府が「絶大な権力の象徴」として近寄りがたい雰囲気を持っていたからだ。山を背景にしたソウルの一等地にあり、青い瓦屋根が特徴的なことから「青瓦台(チョンワデ)」と呼ばれた。敷地に迎賓館などを備え、日本の歴代首相も訪れた歴史の舞台でもある。
公募の末の5候補、それぞれ個性的だったが…
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尹大統領は「青瓦台を国民に…
- 【解説】
市民の目線に合わせて、と青瓦台を出た尹錫悦政権ではあるが、最高指導者の新たな仕事場の名称だけに、そう簡単には決められないだろう。何しろ韓国における「青瓦台」という言葉の持つ意味やイメージが強すぎる。どんな名前が付けられようと、当分の間は、
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