愛媛のアイドル自殺、賠償請求を棄却 「精神的負荷、認められず」
松山市を拠点とするアイドルグループ「愛(え)の葉Girls」=解散=で活動していた女性(当時16)が自殺したのは過重な労働環境などが原因だとして、遺族が当時の所属会社「Hプロジェクト」(同市)などに損害賠償を求めた訴訟の判決が9日、東京地裁であった。島崎邦彦裁判長は「グループの活動時間や内容を見ても、活動で強い精神的負荷がかかっていたとは認められない」として、遺族の請求を棄却した。
判決などによると、女性は2015年に同社と契約。18年1月ごろにリーダーに就任し、同年3月に自殺した。遺族側は、同社代表から「グループをやめるなら違約金1億円を支払え」との発言があったと訴えたが、判決は発言があったとは認められないと判断。遺書もなく、「自殺の直接的なきっかけを明らかにするのは困難」とし、会社側の行為が原因とは言えないと結論づけた。
遺族側は、女性が同社側から高校の転学費用の貸し付けを撤回すると言われたことで希望を失っていたとも主張した。判決は、女性が撤回発言を重く受け止めたことは否定できないとしつつ、「生活態度などの問題点を指摘し、反省させる意図だった」と述べた。(田中恭太)
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