藤ノ木古墳の国宝出土品を破損 修理前の調査中

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米田千佐子 清水謙司

 文化庁と奈良県立橿原考古学研究所は8日、斑鳩(いかるが)町の藤ノ木古墳(国史跡、6世紀後半)の国宝出土品「金銅履(くつ)」の修理に向けた調査で、亀裂が入るトラブルが起きたと発表した。復元可能な見通しだという。

 文化庁によると、金銅履は金めっきをした銅板を組み合わせた靴の形の副葬品。トラブルがあった金銅履(長さ39・0センチ、幅12・4センチ、高さ11・2センチ)には左側面に約3センチの亀裂があったが、約8センチに広がった。右側面にも約12センチの亀裂が入った。長さ約1・5センチの飾り金具二つも外れたという。

 5月6日、橿考研でX線撮影による調査後に金銅履を固定した台座を移動用のコンテナに戻す際、調査担当者の手が接触した。

 応急処置として、取り外しや…

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