神宮外苑の再開発、環境アセスが異例の延長 小池知事の求めたことは

有料記事

小林太一

 東京都心の明治神宮外苑地区で秩父宮ラグビー場や神宮球場を建て替える再開発計画について、環境影響評価(アセスメント)の審議が予定より長引く異例の事態となっている。1千本近くの樹木を伐採して若木を植える計画について、審議する委員から、影響の有無を丁寧に確かめるべきだという意見が出たからだ。

 再開発は、まず神宮第2球場を解体し、跡地に新ラグビー場を建てる。次に今のラグビー場を解体し、跡地に新球場を建設。最後に今の神宮球場を取り壊し、工事は2036年に完了する。高さ約190メートルと約185メートルのビル2棟も建つ。事業者は三井不動産、明治神宮、日本スポーツ振興センター、伊藤忠商事。再開発の工事は年内にも始まる計画だ。

有名スポーツ施設が集まる神宮外苑の将来像が注目されています。記事後半では、小池知事が事業者に求めたことや、環境アセスの専門家が説く「アセスの役割」を紹介しています。

 環境アセスの審議は都の環境影響評価条例に基づくもので、一定規模以上の事業に義務づけられている。事業者が環境影響評価書の案を都に提出し、これについて、環境法の専門家らが加わる都環境影響評価審議会で議論されてきた。

 評価書案によると、約17・…

この記事は有料記事です。残り1053文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

※無料期間中に解約した場合、料金はかかりません