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小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰った砂から20種以上のアミノ酸

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小川詩織

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の探査機「はやぶさ2」が地球に持ち帰った小惑星「リュウグウ」の砂から、アミノ酸が20種類以上見つかったことが関係者への取材でわかった。アミノ酸はたんぱく質の材料。生命のもととなる物質が宇宙由来である可能性を後押しする結果となりそうだ。

 リュウグウの砂が入ったはやぶさ2のカプセルが豪州に帰還したのは2020年12月。内部には約5・4グラムの砂や石が入っていた。JAXAの研究チームは昨年6月、世界各国の研究機関に砂を配り、本格的な分析を始めると発表していた。初期分析の段階で、すでに炭素や窒素といった有機物を構成する物質が含まれていることは分かっており、たんぱく質の材料になるアミノ酸があるかどうかが注目されていた。

 ヒトの体内のたんぱく質を形作るアミノ酸は20種類。関係者によるとそのうち、体内でつくることのできないイソロイシンやバリンなどを確認。コラーゲンの材料になるグリシンのほか、うまみ成分として知られるグルタミン酸もあったという。

 こうしたアミノ酸はもともと…

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    おおたとしまさ
    (教育ジャーナリスト)
    2022年6月6日7時37分 投稿
    【視点】

    「われわれは宇宙から来た」というより「われわれは宇宙のどこにでもいる存在」という話? 何万光年も離れた星の誰かと、同じルーツをもつのかもしれない。そんな想像を駆り立ててくれる……。 これ、すごい発見なのではないですか? このニュースの科学

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    長野智子
    (キャスター・ジャーナリスト)
    2022年6月6日8時32分 投稿
    【視点】

    朝から興奮。これはすごい成果ですね。はやぶさ2の帰還から約2年。待ちに待った分析結果が報じられ始めました。「もしリュウグウのアミノ酸が(地球上の生物と)同じ左手型であれば、私たちのふるさとがリュウグウのような小惑星だった可能性がさらに高まる

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