有名フレンチシェフ絶賛の香り ユズの次狙う「かんきつ王国」の一手

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天野光一
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 高知県を中心とした売り込みが実り、ヨーロッパでユズが大人気。この動きを見て、ほかの果実でも商機があるのではないかと「かんきつ王国」の愛媛県が動き出している。売り込むのは、見た目も大きさもグレープフルーツのような「河内晩柑(ばんかん)」だ。

 ユズの欧州でのブームのきっかけは2011年6月の催し。食文化の発信地・パリのレストランで高知県などが開いた「ユズ賞味会」で、地元シェフやマスコミ関係者がその風味に注目したことだ。

 レモンともライムとも違う風味を生かして、フレンチのソースやドレッシング、デザートなどに広く使われている。高知県からのユズの輸出額は2010年に2600万円だったが、2020年には3億6800万円になった。

 「ユズの次」を目指す愛媛県。県ブランド戦略課では「香りや酸味が好まれ、ユズは成功した。河内晩柑も同じ強みを持っている」と分析する。

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 河内晩柑は外観はグレープフ…

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この記事を書いた人
天野光一
ネットワーク報道本部
専門・関心分野
地方経済、農業、安全保障