「すみません」多用する日本人の謎 心理学者が数式で解き明かすと

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岡田玄

 日常生活や仕事のやりとりで、よく耳にするのが「すみません」「申し訳ありません」といった謝罪の言葉。必ずしも謝る場合だけでなく、相手に感謝する場面でも頻繁に使われています。なぜなのか。人づきあいの心理学が専門の相川充・東京学芸大名誉教授(67)に聞きました。

 人づきあいの心理学を研究してきました。イギリスに研究員として派遣された時に、「すみません、すみません」という態度の自分に気づきました。イギリス人はどっしりと構えているのに。

 他人に何かをしてもらったとき、ありがたいとか申し訳ないとか、何らかの気持ちが人間にはわき起こります。日本人は、こうした場面で「すみません」「申し訳ありません」と、謝罪の言葉で対応することが多いのです。

 人に何かをしてもらったとき、大きく分けて二つの要素が、相手への気持ちの大きさを決めると心理学では考えられています。

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なぜ、日本人は「すみません」を連発してしまうのか。研究に取り組んだきっかけは? 人づきあいを少し楽にする「ソーシャルスキル」とは? 相川さんをお招きしたオンライン記者サロンを10月7日に配信しました。今からご登録でも11月7日まで視聴いただけます。

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