「真田十勇士」は空想? 忍者の研究に注目「先祖はすごかった」
編集委員・小泉信一
さまざまな学問や技術に通じ、血で血を洗う戦国の世を生き抜いた忍者。巻物をくわえてドロンと消えるなど奇想天外なイメージもあるが、驚異的な情報収集能力と伝達能力がある。
研究は近年盛んに進んでおり、深い山々に囲まれた群馬県吾妻地方などを拠点としていた「真田忍者」にも注目が集まっている。
小豪族から信濃(長野県)の戦国大名に上り詰めた真田氏。甲斐(かい)(山梨県)の武田家滅亡後、上杉、北条、徳川といった巨大勢力に挟まれる中で、情報は生き延びる手段でもあった。
その手となり、足となったのが真田忍者だ。
真田忍者というと、真田幸村につかえたとされる猿飛佐助、霧隠才蔵ら「真田十勇士」を思い浮かべる人が多い。明治末から大正時代にかけて刊行された立川文庫によって爆発的なブームを呼んだ。
「時代を動かしているのは大大名ではなく…」
「空想の話だと考えている人…