安倍氏、積極発信「柱石たらん」 森元首相は苦言「数を誇っては…」

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楢崎貴司
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 自民党の最大派閥・安倍派(清和政策研究会)を率いる安倍晋三元首相が発信力を強めている。特に目立つのが、ウクライナ危機に関連した安全保障をめぐる発言だ。夏の参院選を控え、「保守層」へアピールする狙いがあるようだ。

 「94人を擁する党最大の政策集団として、党の柱石たらんとの自負と誇りのもと、岸田政権をあらゆる場面でしっかり支えていく」。安倍氏は17日、東京都内で開いた派閥の政治資金パーティーで力を込めた。

 安倍氏は昨年11月に派閥の会長に就任して以降、積極的な発言を続ける。ウクライナ危機の勃発直後にはフジテレビの番組で、米国の核兵器を自国に配備して共同運用する「ニュークリア・シェアリング(核共有)」に言及。その後も、防衛費の対国内総生産(GDP)比2%以上という目標の設定や、敵基地攻撃能力の保有などで踏み込んだ主張をしてきた。

 ただ、政府の見解などにとら…

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    藤田直央
    (朝日新聞編集委員=政治、外交、憲法)
    2022年5月18日11時47分 投稿
    【視点】

    おごれる人も久しからず、ということでしょうか。森元首相の言葉に思ったのは、かつての森派、今の安倍派(清和会)が自民党の最大派閥になったのは、近年の政局の変転によるたまたまの結果だということです。 かつて支持率が低迷していた森内閣に対し、2

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    曽我豪
    (朝日新聞編集委員=政党政治、教育改革)
    2022年5月18日13時28分 投稿
    【視点】

    失言の多さで知られる森喜朗氏は、一方で面倒見の良さから「永田町の町内会長」と呼ばれたりもします。いずれにせよ古いタイプの自民党政治家ではあるのですが、それだけに自民党内の微妙な空気の変化には敏感なのでしょう。最大派閥に注がれる冷ややかな目を

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