JR四国の営業赤字221億円 22年3月期決算 コロナ影響続く
福家司
【香川】JR四国は10日、2022年3月期決算を発表した。営業損益は221億円の赤字で、赤字幅は新型コロナウイルスの影響の大きかった前期より38億円縮小したものの、連結決算の公表を始めた00年3月期以降では、前期に次いで2番目に大きくなった。
売上高は311億円(前期比33億円増)で2番目に少なく、国からの支援などに伴い営業外利益が188億円(同37億円増)となったものの、経常損益は32億円、純損益は52億円のそれぞれ赤字で、経常利益は2番目、純損益は3番目に大きい赤字額となった。
コロナ禍による今期の減収は190億円に上ったとみている。単体の鉄道運輸収入は132億円で前期より13億円増えたが、コロナ禍の影響の小さい前々期の58・8%にとどまった。
来期の業績予想は、売上高415億円(今期比33・2%増)、純損益は21億円の赤字(今期比31億円の改善)を見込む。
西牧世博社長は会見で、「今期も非常に厳しい決算となった。来期は収入が前々期の9割程度まで戻るのが前提だが、4月から大型連休を見ると回復のペースは鈍く、利用者はそれほど戻っていない」と指摘した。