メルサ銀座2丁目店、8月末で閉店へ コロナ禍影響 半世紀で幕
佐藤英彬
名古屋鉄道の子会社で商業ビルを運営するメルサ(本社・名古屋市)は9日、東京・銀座のメルサ銀座2丁目店の営業を今年8月末に終えると発表した。「海外の高級アパレルブランドの集積店」として開業してから半世紀余り。コロナ禍による売り上げの低迷もあり、建物の賃貸借契約が期限を迎えるのを機に閉店を決めたという。
1971年、東京進出の第1号店として、「東京メルサ」の名前で開業。当時はフランス・パリの老舗「ギャルリ・ラファイエット百貨店」と提携し、建物1、2階の売り場すべてを使って同店で扱う海外製の服やバッグ、小物を並べ、話題となった。メルサによると、当時、国内で初めて海外の高級アパレルブランドを集めた商業施設だったという。
最近は「美を追求する大人の女性の館」をコンセプトに、主に年代の高い女性をターゲットにしてきた。だが、消費者の低価格志向が強まるなかで海外の高級ブランドの比率は徐々に低下。今では国内ブランドが大半を占める。銀座にも若い顧客が増え、広報担当者は「銀座における当館の役割が変わった」と話す。
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