大学生による木次線盛り上げる活動 半年間のまとめ報告
杉山匡史
JR木次線の魅力を再発見し、会員制交流サイト(SNS)を通して発信する島根県雲南市初のプロジェクトの報告会があり、参加した県内の学生がコロナ禍で制約もある中、路線や沿線の良さに気づき、今後も関心を持って支えていく思いを伝えた。
プロジェクトは木次線の盛り上げ方法を探る市が、島根大学と県立大学の計5人の協力で、昨年9月から今年3月に取り組んだ。学生らは市内7駅と松江市の2駅を巡り、沿線の町並みや景色、飲食店などを写真とともにSNSで発信してきた。
報告会は3月半ば、オンライン形式であり、SNSで様々な情報の発信を続けたところ、フォロワーが半年間で2倍強になったことや、当初は木次線や市への認知度は低かったが、興味や関心を持つ学生が増えたことなどの成果を発表した。
集大成として3月に予定した乗車企画は新型コロナの感染拡大で中止になったが、まとめで学生たちは「人同士のつながりの深さや心の温かさに魅力を感じた」「木次線を自分ごととして考える機会になり、今後も関心を持って活動していく」などと締めくくった。
報告を聴いた大学教員らは「学生の挑戦は木次線の可能性を示した」「沿線で暮らしながら大学に通うことも一案で、後輩に活動を継承することも重要」と提案。石飛厚志市長は「ここからが始まりで、交流や通学希望者への支援も考え、木次線の活用や発展につなげたい」と伝えた…