旭川・女子生徒死亡、性的いじめなど6項目公表 遺族側「不十分」

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本田大次郎
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 北海道旭川市で2021年3月、市立中学校2年の広瀬爽彩(さあや)さん(当時14)が凍死体で見つかった問題で、事実関係を調べていた市教育委員会の第三者委員会は15日、上級生らによるいじめがあったと認定する中間報告を公表した。

 広瀬さんが亡くなる前から母親は学校側に「いじめではないか」と再三訴えていたが、市教委は本格的な調査をせず、「いじめの認知には至らなかった」としていた。報告は、広瀬さんが性的ないじめも受けていたと認めた。

 この日、第三者委の会見に同席した市教委の黒蕨(くろわらび)真一教育長は「ご遺族の皆さまに心から深くおわび申し上げる」と陳謝。報告が指摘したいじめの大半について、当時の市教委も把握していたことを認めた。そのうえで「(加害生徒に)学校がもっと踏み込んだ聞き取りを丁寧に行うべきだったのではないかと思う」と述べた。第三者委は、いじめと認めなかった当時の学校や市教委の対応を検証し、再発防止策を盛り込んだ最終報告を8月までにまとめることを目指す。

 中間報告によると、広瀬さん…

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    氏岡真弓
    (朝日新聞編集委員=教育、子ども)
    2022年4月16日17時44分 投稿
    【視点】

    いじめ防止対策推進法では、「この法律において「いじめ」とは、(中略)当該行為の対象となった児童等が心身の苦痛を感じているものをいう。」。つまり、対象となった子どもが苦痛を感じているものはすべていじめ、と定義した。この定義からしても、被害にあ

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