電動自転車で3歳児死亡 人気の3人乗り「5センチ」に潜むリスク

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阿部峻介 大滝哲彰
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 古くからの住宅街をつらぬく、ほぼ一直線の道路。

 国道ではあるが、現場付近は片側1車線で、歩道もない。路側帯の白線はかすれ、途切れているところもある。

 大阪府東大阪市善根寺町2丁目。ここで今月11日午前9時ごろ、3人乗りの電動自転車が走行中に転倒し、3歳の男児がトラックにはねられて亡くなった。

 大阪府警によると、自転車を運転していたのは37歳の女性で、前の座席に3歳の男児が、後ろの座席に5歳の兄が座っていたという。転んだ際、3歳の男児が路上に投げ出され、後ろから走ってきたトラックにはねられた、と府警はみている。

 府警はトラックを運転していた男性(22)を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致傷)の疑いで現行犯逮捕した。男性はその後、釈放され、府警は任意で捜査を続けている。

 詳しい事故の状況は明らかになっていない。14日朝、現場そばの路上には、花束やお菓子が供えられていた。

欠かせない移動手段、一方で…

 自転車の3人乗りは2009年に解禁された。これを機に、操作性にすぐれた電動自転車の人気が高まったが、転倒事故も増えている。

 一方で、車での送迎が限られる都市部を中心に、電動自転車は生活に欠かせない移動手段になってきた。

 リスクを知り、適切に乗るにはどうすればよいか。そもそも事故はどういうときに起きているのか。

 消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故調)が20年に出した報告書に、代表的な転倒事故が紹介されている。

 「帽子が風で飛ばされたため…

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