ゆくぞ、アトム×「ご当地NFT」トレカ 世界の市場で地域を救え

石平道典

 「鉄腕アトム」が21世紀の2022年、地域経済を救う。

 漫画家・手塚治虫の代表作「鉄腕アトム」が、全国各地の観光資源をデザインしたNFT(非代替性トークン)付きのトレーディングカード(トレカ)に登場する。

 「ご当地NFT」として世界中に販売され、コロナ禍で打撃を受けた地域経済を支援する目的だ。

 第1弾は、鳥取県。鳥取砂丘や国立公園・大山といった県内市町村それぞれの観光資源などを背景に、鉄腕アトムのキャラクターをあしらった。

 トレカのデザインは35種類あり、複製不可能でオリジナルなデジタル作品だと証明するNFTが付く。NFTは取引が活発化しており、売り上げの一部を各地域に寄付する。

 手塚プロダクション、旅行大手JTBなどが出資するJ&J事業創造、メタバース(仮想空間)やNFTの分野で事業展開する「NOBORDERZ(ノーボーダーズ)」の3者が共同して実施した。ノーボーダーズの担当者は「日本を代表するキャラクターの鉄腕アトムとコラボしたご当地NFTを販売し、地域経済や観光振興など地方創生につながれば」と話す。

 トレカは、同社が開発したNFTのマーケットプレース「XANALIA(ザナリア)」で、今月中に販売を始める。価格は未定。

 今後、トレカを使ってゲームができるアプリを配信し、将来的にはメタバース「XANA(ザナ)」(https://xana.net/ja/別ウインドウで開きます)上で遊べるようにする。

 鉄腕アトムは、海外では「アストロボーイ」のタイトルでアニメ放映されるなど、いまでも人気のある作品だ。鳥取のトレカは2千枚分を先行募集したところ、10倍以上の2万4700人から申し込みがあったという。

 欧米や中国を中心に海外の人が多く、担当者は「世界中の人に全国各地の魅力をPRできる」と期待する。今後、「ご当地NFT」を全都道府県で展開し、世界のNFT市場に向けて販売していきたいという。

 詳細はツイッター(https://twitter.com/Astroboyjapan別ウインドウで開きます)で…

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この記事を書いた人
石平道典
東京ネットワーク報道本部|首都圏ニュースセンター
専門・関心分野
地域取材、東京23区、教育、文化
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    藤井涼
    (UchuBiz編集長)
    2022年4月20日9時56分 投稿
    【視点】

    アニメや漫画などのコンテンツとの相性は良さそうなので、日本のNFT市場は独自の発展を遂げるかもしれませんね。従来はその場に行かなければ手に入らなかったご当地コンテンツを、全世界からファンが買えるのもNFTならではの魅力だと思います。先日サー

    …続きを読む