囲碁の上野愛咲美、日本勢初の女性国際戦優勝 「菫ちゃんの影響も」

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大出公二

 日中韓台の囲碁の女性棋士8人で争う「第4回SENKO CUP」で10日、上野愛咲美(あさみ)女流棋聖(20)が日本勢初の優勝を遂げた。女性の国際大会で、日本勢はこれまで決勝進出さえも一度もなかったが、一気に登りつめた。

 大会は8~10日にネット対局で行われ、上野は1回戦で第1回大会から3連覇中の中国の於之瑩(おしえい)七段(24)に勝って勢いに乗り、準決勝で日本の藤沢里菜女流四冠(23)、決勝で台湾の盧鈺樺(ろぎょくか)四段(24)と、日中台の第一人者を総なめにした。

 上野は「勝った3局ともAIを使う研究会で学んだ布石が出てきて、けっこう打ちやすくなった。研究会のみんなに感謝したいです。優勝の実感はわいてませんが、みなさんカメラですごい撮ってくれてるので、うれしいです」と話した。

 長く中韓の後塵(こうじん)を拝してきた日本勢は今大会、上野だけでなく3人が4強進出と躍進した。大会前、過去2大会決勝を争った中国の於と「世界最強女子」といわれる韓国の崔精(チェジョン)九段が本命視されていたが、1回戦で上野が於を、謝依旻七段(32)が崔を破った。

記事後半は、「SENKO CUP」最終日に優勝した上野愛咲美女流棋聖、3位決定戦で3位になった藤沢里菜女流四冠、4位の謝依旻七段の一問一答をお届けします。

 上野は「3年前ぐらいまでは…

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この記事を書いた人
大出公二
文化部|囲碁担当
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囲碁