第6回札幌五輪招致への競技場整備「無駄ではなく先行投資」 橋本聖子氏

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聞き手・榧場勇太

 昨夏の東京五輪・パラリンピックでは、当初計画より膨らんだ開催経費が問題視された。札幌市が招致を目指す2030年冬季五輪にその経験をどう生かすべきか。東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長(57、参院議員)に聞いた。

2030年オリパラ 札幌招致を問う

 札幌市が目指す2030年冬季五輪招致へ向けた課題と展望を、現地での取材と関係者へのインタビューから探ります。

五輪で中国からのインバウンド誘致

 ――2030年冬季五輪を札幌に招致したい理由は。

 「札幌は1972年冬季五輪や冬季アジア大会など多くの国際大会を開催した実績がある。今年の北京冬季五輪はほとんどが人工雪で開催された。しかし北海道には世界に誇れるパウダースノーがある」

 「中国ではウィンタースポーツに親しむ人が3億5千万人いるという。その1割が日本に来れば3千万人以上のインバウンド(訪日客)が見込める。札幌五輪をそのチャンスととらえてもらいたい」

 ――札幌市が昨年11月公表した大会概要案では、多くの既存施設を利用する方針が打ち出されました。東京大会で開催経費が膨らんだ反省を生かせますか。

 「国立競技場は計画変更もあり非常にお金がかかった。五輪のために建てたと追及されたが、1964年大会で使われた競技場は国際基準を満たせなくなっており、五輪がなくても建て替えが必要だった。今後の競技場の利活用で国民に理解を得られるようにしなくてはいけない」

賛成派が過半数「ありがたい」

 「札幌の場合、真駒内公園屋…

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この記事を書いた人
榧場勇太
長崎総局
専門・関心分野
平和、国内政治、地方自治、沖縄