上野動物園にモノレール復活へ 双子パンダへの騒音配慮、ルート検討
小林太一
上野動物園(東京都台東区)で60年以上親しまれ、老朽化で運休中のモノレールが生まれ変わることになった。都はレールの下に車両がぶら下がる「懸垂型」を廃止し、レールの上をまたいで走る小形の「跨座(こざ)型」を想定。昨年6月に生まれた双子パンダの成長に騒音などの影響がないルートを検討するとともに、新しいデザインと一定の輸送力を兼ね備えた計画を民間から募る考えだ。
上野動物園のモノレールは元々、戦後の経済発展に伴う交通混雑を解消しようと、都交通局が計画した「実験線」だった。当時は主流だった路面電車に代わる新たな交通手段を開発する試みで、日本初の実用化したモノレールだった。
営業開始は1957年12月。2両編成(定員62人)で東園―西園間の約330メートルを1分半でつないだ。長さこそ国内最短だが、利用者は年間100万人に及び、入園者の3割が乗る園の「名物」になった。
歴史を重ねる中、車両の更新…