火災で焼失した神鉄三木駅舎がリニューアル 記念式典に臨時列車も
岩本修弥
【兵庫】神戸電鉄粟生(あお)線・三木駅(三木市)の下り駅舎が火災から再建し、28日から新駅舎の利用が始まった。復活を祝う記念式典が開かれ、祝福する多くの市民でにぎわった。
旧駅舎は2018年3月に火災で全焼。再建工事の費用をふるさと納税や市の寄付制度で募り、市内外から約1億5千万円が集まった。新駅舎は鉄骨2階建てで、延べ床面積は約280平方メートル。建物はストライプの壁面と曲線の屋根が特徴の「モダン風」で、1階に三木市観光協会や待合スペースなどが入る。
神戸電鉄によると、22年3月の平均利用客は1日約1600人。少子化に伴い徐々に客足は減りつつあるが、5月末には駅前のロータリー整備も完了する見通しで、三木の交通拠点としてさらなる発展をめざす。
記念式典で神戸電鉄の寺田信彦社長は「多くの人の力添えが実を結び、感無量。今日から新たな歴史を紡いでいきたい」と述べた。式典後、臨時列車の出発式も開催。近くにすむ植田結衣さん(小1)は「早く新しい駅を使って電車に乗りたい」と笑顔だった。