津軽鉄道、寄付者にストーブ列車貸し切り権 「人に優しい鉄道に」
吉備彩日
雪深い津軽平野を走り、ストーブ列車で知られる津軽鉄道。地元の障害者の訴えをひとつのきっかけに、老朽化した駅舎の階段の修繕・バリアフリー化に動いている。コロナ禍もあって経営が厳しいことから、クラウドファンディング(CF)で資金を募り、「より人に優しい鉄道になりたい」と支援を呼びかけている。
駅舎は老朽化、階段にヒビ
津軽鉄道は、太宰治の故郷がある青森県五所川原市と、その北にある中泊町を結ぶ20・7キロのローカル線。夏の風鈴列車、冬のストーブ列車などがあり、全国から鉄道ファンも集う。
修繕が必要なのは、津軽五所川原駅のホームに降りるコンクリート製の階段。跨線橋(こせんきょう)でJR五所川原駅とつながっているが、津軽鉄道側は老朽化が進み、ヒビが入っている。1965年に使い始めた階段はこれまで、職員が補修を重ねてきた。バリアフリー化のために電動式昇降機の導入を検討する過程で、本格的な修繕をしないと危険な状態だとわかった。
ただ、人口減などの影響で乗…