第2回「表現の自由の未来を考えて」SEALDs元メンバー福田和香子さん

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 ヤジやデモといった政治的な抗議活動と警察警備との関係が問われる事案は、北海道警ヤジ排除問題以前から続いている。2015年の安全保障関連法(安保法制)をめぐり学生団体「SEALDs(シールズ)」らが主導した反対デモでも、過剰警備を批判する声が上がった。中心メンバーの一人だった福田和香子さん(28)に、表現の自由への思いを聞いた。

 ふくだ・わかこ 学生団体「SEALDs」の元メンバー。安全保障関連法案の反対デモなどの活動を通じて、SNSなどで繰り返し誹謗(ひぼう)中傷を受けた。元メンバーの1人とともに、ツイッターなどに中傷する投稿をした女性に損害賠償を求めて提訴。今年2月、東京高裁は被告の女性に計242万円の支払いを命じた。

 ――社会に興味を持ち、政治的な活動を始めたきっかけは。

 「中学生のとき、通っていた学校で教員が国歌斉唱の際に起立せず、騒動になった。『歌わなかっただけで大ごとになるんだ』と思った」

 「13年に大学の図書館で特定秘密保護法についての記事を読み、『表現の自由の侵害』という言葉にひっかかった。中学での出来事が頭をよぎった。『奪われてはいけない何か』が奪われるのかもしれないと感じ、反対運動に参加し始めた。そこで出会った同世代の人たちとともにSEALDsとして活動した」

 ――SEALDsは安保法制…

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