ウクライナで撮影、名作「ひまわり」上映広がる 「同じこと現実に」
森治文
戦争に引き裂かれたイタリア人夫婦の悲劇を描いた半世紀前の映画「ひまわり」。映画を象徴する印象的なヒマワリ畑のシーンは今、ロシアによる侵攻が進むウクライナが舞台だ。第2次世界大戦でも激戦地となった同国の過去が現在と重なり、日本各地で再上映の輪が広がっている。戦禍に苦しむ人々のことを考えるきっかけにと上映を呼びかけた配給会社は、料金収入の一部を同国の人道支援のために寄付する。
映画は見渡す限りのヒマワリ畑のシーンで始まる。平和でのどかな風景なのに、背景に流れる音楽は悲しく切ない。その後、旧ソ連との戦いに出征したまま行方不明のイタリア人兵士を捜しにヒマワリ畑を訪れた妻に、地元の女性が告げる。「ヒマワリや、どの木の下にも麦畑にも、イタリア兵やロシアの捕虜が埋まっています」
ウクライナは大戦時、旧ソ連…