国交省FGT改めて否定「意味見いだせない」 県議会新幹線特別委

寿柳聡
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 佐賀県議会の新幹線問題対策等特別委員会が16日にあった。参考人として招致された国土交通省の川島雄一郎・幹線鉄道課長らが、九州新幹線西九州ルートの未着工区間(武雄温泉―新鳥栖)について国の考えを説明。県が提案する最高速度を抑えたフリーゲージトレイン(FGT)について「開発以前の問題として、導入の意味が見いだせない」と改めて否定し、山陽新幹線に乗り入れ新大阪と直通になる「フル規格」を導入する意義を強調した。

 FGTは耐久試験で生じた不具合で開発が頓挫。県は270キロの最高速度を200キロに落とした車両であれば開発が可能ではないかと指摘。山陽新幹線への乗り入れは考慮せずに博多―長崎を走らせることで、武雄温泉駅で在来線から西九州新幹線(9月23日開業予定)に乗り換えて長崎方面に向かう「対面乗り換え方式」の早期解消ができると提案している。

 特別委では委員から、当初の計画では「スーパー特急方式」とされ、新幹線への乗り入れは想定されていなかったはずだ、という指摘も出た。川島課長は、「過去というよりは、現時点でのあり方を議論していくことが大事。全国の(新幹線)ネットワークにつなげていくことで大きな効果を発揮する」と述べた。

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この記事を書いた人
寿柳聡
長崎総局
専門・関心分野
行政、スポーツ、写真、ロケット、サブカル