デンソー、サイバー攻撃被害を発表 身代金要求の有無「回答できぬ」

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近藤郷平 編集委員・須藤龍也
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 トヨタ自動車系の大手部品メーカー「デンソー」は14日、「第三者による不正アクセスを受けた」と正式に発表した。ランサムウェア(身代金ウイルス)によるサイバー攻撃で、一部の情報が流出したと認めた。デンソーは昨年12月にもサイバー攻撃を受け、個人情報が流出。産業界に影響力の大きい重要メーカーだとして、サイバー犯罪の標的になった可能性がある。

 デンソーによると、ドイツの拠点で使っていたパソコンがウイルスに感染したと、10日に従業員が発見。現地の捜査当局に被害届を出した。この拠点をネットワークから切り離し、ほかの拠点に影響が出ていないことも確認して、営業や生産を続けているという。

 一方、「パンドラ」を名乗るサイバー犯罪集団は13日、デンソーへの犯行を示す声明を出した。15万7千件以上、1・4テラバイトのデータを盗んでいて、16日に公開すると主張した。

 デンソーは被害や感染経路を確認中で、身代金要求の有無は「回答できない」という。「関係する皆様には多大なるご迷惑とご心配をおかけいたします」と謝罪するコメントも出した。

 デンソーは年間売上高が5兆…

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この記事を書いた人
近藤郷平
経済部記者(名古屋駐在)
専門・関心分野
自動車、製造業、地域経済