「鋼の錬金術師」誕生から20年 原画で兄弟の旅振り返る展覧会
富岡万葉
「痛みを伴わない教訓には意義がない」。今も愛される大人気漫画「鋼の錬金術師」は2001年、こんな一文で幕を開けた。その誕生20周年を記念する展覧会が、大阪府枚方市のひらかたパークで開かれている。作者・荒川弘(ひろむ)さんの描き下ろしを含む300点以上で物語を振り返る。
原作は、錬金術のタブーに挑んだ兄弟がその代償に肉体を失い、長く険しい旅をするダークファンタジー。月刊「少年ガンガン」(スクウェア・エニックス)で9年間にわたって連載され、全世界でシリーズ累計8千万部を突破している。今展は、17~19年にあった前回展から145点が追加されたり入れ替えられたりしている。
人造人間との死闘、軍人たちの誇り、家族の思い出、そして最後の選択――。メインとなる六つのエリアでは生原稿とカラー原画をふんだんに見せ、登場人物の見せ場や懐かしい名場面に迫る。
当時の執筆状況や絵の構図に…
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