ロシア軍の消耗は限定的か 3方向からキエフ包囲の動き 米高官
ワシントン=高野遼
米国防総省の高官は8日、ロシア軍が新たに北東部からも首都キエフに向けて前進し、3方向からキエフを包囲する動きを進めているとの見解を示した。現時点までのロシア軍の消耗度合いは限定的で、制空権をめぐってもロシアが優位性を得つつあるという。
高官によると、ウクライナ北東部スムイ方面からの部隊が新たに進軍し、キエフまで60キロ地点に到達したという。ほかに北西部、北部からもロシア軍がキエフに接近している。高官は「キエフを包囲し、降伏を迫るのがロシア軍の主要な狙いだ」との見方を示した。キエフ郊外からのミサイル攻撃も交え、ロシア軍は圧力を強めている。
南部でも主要都市マリウポリが孤立し、南北から激しい攻撃が続いている。また南部ムィコラーイウに向けてもロシア軍が攻勢を強めており、制圧後には人口約100万の港湾都市オデッサに向かう可能性が高いと高官は指摘した。
ロシア軍は7日までに、国境…