ナチス持ち出すプーチン氏「まるでスターリン」 ソ連史研究者が語る
ニューヨーク=中井大助
ロシアのプーチン大統領はウクライナへ侵攻する理由として「非武装化」「非ナチ化」を挙げました。なぜ、「ナチ」という言葉が出るのか、プーチン氏にとってどういう意味があるのか。ソ連とロシアの歴史に詳しい米ウィスコンシン大のフランシーヌ・ハーシュ教授は、かつての指導者スターリンとプーチン氏の類似点を指摘します。
「世界は分かってくれない」という感情
――プーチン氏の「非ナチ化」という言葉は、どう受け止めるべきですか
「プーチン氏は、この言葉をシニカルに使っています。彼はウクライナがナチスによって乗っ取られ、ロシア人に対するジェノサイド(集団殺害)が起きているという、事実と異なる主張を繰り返すことで、この軍事侵攻を正当化しようとしています」
「もちろん、これはウソです…
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- 【視点】
このインタビューは近代国家と表裏一体をなすナショナリズムについて考えさせられる。「ナチス」が、何者かに悪のレッテルを貼ることで国家をまとめようとするナショナリズムの過ちを示す教訓として理解されなければ、ナショナリズムは過ちを繰り返す。私がコ
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