ロシアSWIFT排除 専門家がみる経済への影響 追加制裁の余地も

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聞き手・徳島慎也 聞き手・稲垣千駿
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 ロシアの銀行がSWIFT(スイフト、国際銀行間通信協会)から排除されることで、日本や世界経済にどんな影響が及ぶのか。元日本銀行審議委員で野村総研エグゼクティブ・エコノミストの木内登英氏と三菱UFJモルガン・スタンレー証券のチーフ投資ストラテジストの藤戸則弘氏に聞いた。

木内氏「全面排除なら世界のGDP1%弱の押し下げも」

 SWIFTからロシアの銀行が排除されることで、ロシアから原油や天然ガスを輸入する際の決済が滞る懸念が高まり、エネルギー価格がさらに一段階、上昇する可能性が強まった。

 エネルギー価格が上がれば、日本の企業の仕入れコストはさらに膨らんで収益が圧迫され、ガソリン代などの値上がりで家計の消費を冷え込ませる。世界経済も、資源輸入国を中心に、同様の影響を受けることになる。ロシアにとっては、通貨ルーブルがいつでも外貨に交換できる状況でなくなるため、価値が大幅に下落し、ルーブルを使ったロシアの貿易に大きな打撃となるだろう。

 ただ、今回の欧州や米国の声…

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この記事を書いた人
徳島慎也
経済部
専門・関心分野
経済政策
稲垣千駿
経済部|メガバンク、日銀担当
専門・関心分野
自動車・証券業界、金融政策
  • commentatorHeader
    駒木明義
    (朝日新聞論説委員=ロシア、国際関係)
    2022年2月27日15時34分 投稿
    【視点】

    私がモスクワ支局長になったとき、本社からの経費は欧州の銀行経由で送金していました。ソ連崩壊後の混乱期に、制裁とは関係なくロシアの銀行がばたばたとつぶれるケースが相次ぎ、とても信用できなかったことが背景にあります。定期的に支局長が欧州に出張し

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