東電福島原発事故、いまも続く被害伝える 日比谷図書文化館で写真展

豊秀一
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 東日本大震災から11年を迎えるのを機に、東京都千代田区日比谷公園の区立日比谷図書文化館で、写真展「叫びと囁(ささや)き 福島の11年」が開かれている。フォトジャーナリストの豊田直巳さんが震災直後から現地を取材し、撮影した作品30点余が展示されている。3月20日まで。

 3階エレベーターホールに展示中の作品は、東京電力福島第一原発事故の被災者の姿を様々な角度から描いている。「原子力明るい未来のエネルギー」の標語が掲げられていた看板を背に、「撤去が復興?」「過去は消せず」と書かれたボードを持つ防護服の男女の写真。福島県双葉町が始めた看板の撤去工事への抗議の様子で、2015年12月21日に撮影された。

 写真の展示と併せて、今も故郷に戻れず、各地で避難生活を余儀なくされている人々の数を地図で示し、被害が今も続いている実態を伝える。同館図書部門企画・広報マネジャーの樋口万季(まき)さんは、「展示されている写真や本を見て、自分のこととして問題を感じてもらえればと思う。図書館が未来を作る場として機能することを願っている」と話した。

 3月4日午後6時から、豊田氏を招いてスライドトークがある。定員100人、参加費千円。申し込みは同館のホームページのフォームからか、電話(03・3502・3340)で。豊秀一

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