ピークの恵那市の通行量、3倍増想定 リニア工事でJR東海 岐阜

 リニア中央新幹線のトンネル工事の工程が変わり、残土や資機材を運ぶ工事用車両が集中する「ピーク時」の通行量が増えるとして、影響を再評価する岐阜県環境影響評価審査会の大気質、騒音・振動委員会が21日、県庁で開かれた。

 関係するのは、瑞浪、恵那両市で施工される日吉トンネル(武並工区)▽長島トンネル▽藤川高架橋の3工事。JR東海は2014年に提出した環境影響評価書で、恵那市の国道418号のピーク時の通行量を1日552台(双方向)、年間で6万3732台とした。だが約3倍の1日約1600台、年間で約16万7千台まで増える見通しとなり、県が報告を求めた。県内のリニア関連工事で、環境影響の評価をやり直すのは初めて。

 JR東海の担当者は、トンネルの延長や掘削面積が変わらないため、車両の総台数は変わらないと説明。二酸化窒素や浮遊粒子状物質、騒音や振動などの予測を示し「環境基準と整合が図られている」「最大値が観測されるのは限られた期間」などと報告した。

 山沢弘実委員長らは「集中する期間は1日なのか、半年続くのか。資料から読み取れない」などと指摘。JR側は「工事の進捗(しんちょく)によるため期間を示すのは難しい」と述べるにとどめた。県は今後、必要に応じて知事の意見を出す…

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