100年前の言い伝え、教会の定礎石の中には… 当時の聖書など発見

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西堀岳路
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 埼玉県川越市で「現存のうち県内最古級」とされ、国の登録有形文化財にもなっている「日本聖公会川越基督(キリスト)教会」礼拝堂の定礎石内部から、100年前の聖書や祈禱(きとう)書などが見つかった。信徒でつくる資料保管委員会は「日本における当時のお祈りの仕方や知られていなかった賛美歌がわかり貴重。一般公開の方法も考えたい」としている。

 礼拝堂は1921年に建てられ、地元では「れんがの教会」と親しまれている。信徒の間で「定礎石に当時の建築資料が収めてある」との言い伝えがあったため、築100年となった昨年の秋、記念事業として調べることになった。

 定礎石内部をくりぬいて入っていたのは鉛製の箱。各面の板が厚さ5ミリほどもあり、ふたははんだ付けで厳重にふさがれていた。今年1月に開けると、入っていたのは、礼拝に必要な3点セットである聖書、祈禱書、聖歌集と、当時の田井正一牧師の写真、田井牧師が資金集めに奔走した記事が載る日本聖公会の機関誌、硬貨2枚など9点。表紙が新品に見えるほどの保存状態だった。

 記念事業実行委員長の山本元…

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