英仏保管のプルトニウムを「交換」 電力各社、再稼働原発で削減急ぐ

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長崎潤一郎
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 電気事業連合会は18日、大手電力会社原発の燃料として英仏で保管しているプルトニウムを各社間で「交換」すると発表した。プルトニウムを使う「プルサーマル発電」を行っている電力会社が、ほかの会社が保管している分を先に消費できるようにする。核兵器の材料にもなるため、日本が大量にもつことに国際社会の懸念が強く、早期の削減を迫られている。

 大手電力は、原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理を英仏に委託し、「MOX燃料」に加工して国内の原発で使っている。プルトニウムを英国に約21・8トン、フランスに約15・4トン(2020年12月現在)もつが、英国ではMOX燃料工場が11年に閉鎖され、英国にある分は燃料に加工できない。

 そこで、九州電力などプルサーマル発電を実施している会社が英国で保管している分と、東京電力など未実施の会社がフランスで保管している分を帳簿上で「交換」し、燃料に加工して輸入する。まず26年度に九電玄海3号機(佐賀県)で交換した0・7トン分を使う見込みだ。

 電事連は30年度までに12…

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