警察通訳人が見た外国人事件の裏側 海外から来た若者がなぜ容疑者に

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仙道洸 黒田早織
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 通訳といえば、外交やビジネスの世界で活躍するイメージがあるが、捜査の現場にも欠かせない存在だ。ふだん表に出ることのない埼玉県警の通訳人の1人が取材に応じ、外国人が絡む事件の現状を語った。海外からやってきた若者たちが「容疑者」になる背景が見えてきた。

ベトナム戦争後、ボートピープルで来日

 県警や警視庁で通訳人を務めるベトナム人のグエンさん(53)は約40年前、ベトナム戦争後にボートピープルとして来日した。南ベトナムの警察官だった父への憧れから警察の通訳業務に関わるようになった。約10年前、山梨県警が募集していた通訳人に採用され、長野、栃木などの各県警を経て、今にいたる。

 通訳の場面は取り調べから実況見分まで多岐にわたる。休みなく仕事が続く時期があるだけでなく、突発的な事件対応も求められる。深夜に「今すぐ来てほしい」と言われることも多い。

「ベトナム人であることが…」

 「ベトナム人であることが…

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この記事を書いた人
黒田早織
東京社会部|東京地裁・高裁担当
専門・関心分野
司法、在日外国人、ジェンダー、精神医療・ケア