大阪の超一等地、シンボルのカニ60歳 目立ちすぎて、脚や目玉が…

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松永和彦
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 ネオン輝く大阪の観光名所・道頓堀で、人々の目を引きつけてきた巨大な動くカニの看板が、60周年を迎えた。人でいえば「還暦」。目立ちすぎるがゆえに、受難の歴史もあったという。

 大阪市中央区道頓堀1丁目の「かに道楽」道頓堀本店。「ひっかけ橋」「ナンパ橋」の通称で知られる、戎(えびす)橋の目の前に店はある。

 「『かにで儲(もう)けさせて貰(もら)ったから、かにで思いっきり、道楽をしてみたい』と捨て身の覚悟と無謀ともいえる熱意で『かに道楽』と命名し、超一等地に出店する」

 同社はホームページにそう記している。

 店がオープンしたのが、ちょうど60年前の1962年2月1日。カニの看板はこの時に設置され、動き始めた。

 初代の看板は、針金の骨組みに麻布を張りあわせ、ペンキを塗って作ったものだった。デザインは白地に赤く、日の丸をイメージしたという。

 1968年に、創業者自らがテレビコマーシャルに出演した。

 ♪とーれとれ、ぴーちぴち、カニ料理ー

 「浪花のモーツァルト」こと、キダ・タローさんが作曲したCMソングも有名になり、カニの看板は、道頓堀のシンボルとして、全国的に知られていく。

 1971年には、グラスファイバー製の2代目に交代した。

 本店が入るビルを建て替えた1996年に、看板も3代目に更新され、現在に至っている。

 長い歴史のなかで、数々の災難を乗り越えてきた。

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