島根知事、「おろち号」の運行継続求めず JR西の代替案を評価
清水優志
2023年度での運行終了が予定されるJR木次線の観光トロッコ列車「奥出雲おろち号」について、島根県の丸山達也知事は27日、運行継続を今後求めない考えを示した。JR西日本米子支社が代替として提示した観光列車「あめつち」の木次線乗り入れなどの案を評価し、受け入れる方針。
定例会見で記者の質問に答えた。丸山知事はJR側から技術的な観点からおろち号の運行継続が困難だと説明があったことを踏まえ、「地元にとって満足とは言えないが、地域の観光振興と結びつけることで効果が十分期待できる。県としてはこの方向で検討することを受け入れたい」と述べた。
おろち号を巡っては、JR西が昨年6月、車両の老朽化などを理由に運行終了を発表。島根、広島両県と沿線自治体は運行継続を求めてきた。JR側は今月20日にあった沿線自治体の担当者会合で、あめつちの乗り入れやラッピング列車の導入案を提示。乗り入れ区間は、宍道駅(松江市)から出雲横田駅(奥出雲町)までとなる。出雲横田駅から広島・備後落合駅間は急勾配の区間もあるため、車両の性能上運行できないという。