統計委員会に再発防止策の検討チーム 国交省の統計不正巡り

国交省の統計書き換え問題

江口悟
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 総務省の統計委員会は19日、国土交通省の統計不正問題で再発防止策などを検討する新たな専門チームの設置を決めた。金子恭之総務相の要請を受ける形で、政府の統計全体の改善を視野に入れた提言をできるだけ早くまとめるという。

 同日の会合で、委員長の椿広計・統計数理研究所長がチームの設置と検討課題の案を示した。検証委員会が14日に公表した報告書を受けて国交省がどんな取り組みを進めていくかをチェックするとともに、遅れて届いた集計データをどう扱っているかなど他の基幹統計について現状を確認する方針だ。

 委員からは「国交省は再発防止策の検討で、省内や都道府県の現場で実務に携わる担当職員の声を聞く必要がある」「人事のあり方や省内での統計作成の位置づけに問題が潜んでいる」といった指摘が出た。

 椿委員長は会合後、報道陣の取材に対し、専門チームの検討結果は「できるだけ早くまとめる」と語り、その中身を2022年度に策定予定の「第4期公的統計の整備に関する基本的な計画」に反映させる考えも示した。(江口悟)

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