ボールが飛んできても守備位置で… 相撲界「3本の矢」の父が語る

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構成・鈴木健輔
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 角界初の「3兄弟同時関取」へ。先を行く弟2人に続き、幕下の長男が十両に昇進すれば前例のない記録が実現する。「相撲をやらせるつもりはなかったんですよ」。父の大波政志さんが、夢を追う3兄弟について語った。

 三役経験者の三男・若隆景(わかたかかげ)(27)=本名・大波渥(あつし)=と、初場所新入幕の次男・若元春(わかもとはる)(28)=大波港(みなと)。そして長男・若隆元(30)=大波渡(わたる)。3人のしこ名は「三本の矢」の教えで知られる戦国武将の毛利元就の息子たち(毛利隆元、吉川元春、小早川隆景)にちなむ。

 「先代師匠の荒汐(あらしお)親方(元小結大豊(おおゆたか))がつけてくれました。でもうちは毛利家に縁もゆかりもない。しこ名でお世話になるのだからと、妻と一緒に、3人のお墓を参りました」

 3人の祖父は、元横綱双葉山の教えを受けた元小結若葉山。その娘と結婚し、福島市でちゃんこ店を営む父の政志さんも、若信夫(わかしのぶ)という幕下力士だった。

 だが、3人が力士になるのは既定路線ではなかったと、政志さんは言う。

 「長男の若隆元は、生まれつ…

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