「はやとの風」が期間限定で復活 沿線で児童ら出迎え

仙崎信一
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 来年3月で終了するJR九州の観光特急列車「はやとの風」(2両編成)の期間限定の運行が25日、鹿児島県内で始まった。昨年9月に運休して以来の「復活」。沿線では多くの人たちが手を振って出迎えた。

 始発は約70席が予約で満席。午前9時26分、吉松駅に向けて鹿児島中央駅を出発した。

 途中の嘉例川駅(霧島市)では、サンタ帽をかぶった地元の中福良小学校(全校児童22人)の児童らが出迎えた。午前10時22分、列車が到着すると、子どもたちは降りてきた乗客に駅の人気者だったネコ「にゃん太郎」の絵が描かれたプラ板(ばん)などのクリスマスプレゼントを渡した。

 プレゼントは5、6年生が手作りした。藤本洋之介君(6年)は「喜んで受け取ってくれてうれしかった」と話した。

 嘉例川地区活性化推進委員会のメンバーは焼きたての焼き芋を渡し、もてなした。山木由美子委員長(74)は来春で運行が終了するのを残念がる。「真っ黒の列車が木造の駅舎に合っていた。運行再開は良かったが、3月で終わってしまうのが寂しい」

 はやとの風は新型コロナウイルス感染拡大などの影響で昨年9月から運休。期間限定の運行は3月21日まで。車両はその後、長崎、佐賀を走る新しい観光列車に生まれ変わる。

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