バズった「すしざんまい」美談 「ソマリア海賊消滅に貢献」の裏側

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今泉奏

 「すしざんまい」を運営する喜代村の木村清社長が「ソマリアの海賊をあっという間に消滅させた」という記事がSNSで広く拡散されました。しかし、同社によると、実際はソマリアの「海賊らしき人」への支援にとどまり、「海賊消滅」に貢献した事実は確認できないといいます。

 《「お前らを漁師に戻す」ソマリアの海賊をあっという間に消滅させた“すしざんまい社長“の声かけ》というタイトルで、23日に「プレジデント オンライン」から記事が配信されました。

 記事では「人材育成コンサルタント」の筆者が木村社長へのインタビューをもとに書いたとしるされています。

 記事の中で木村社長はこのように語っています。

 「マグロ漁の方法は教える!漁船も私がすべて調達して、まず4隻を持ってきて与える!もちろん、ソマリア国内にマグロの冷凍倉庫や流通設備は私が整えるし、そのマグロはすべて買い取る!」

 「すしざんまい」のウェブサイトでは、「ソマリア海賊の話ってホント!?」というタイトルのコーナーで、「本当です。漁業を通して海賊にならなくて済む方法を教えました」との答えがしるされています。

 ただ、より詳しくみていくと、事情は少し異なるようです。先の答えに続いて「正しくは現地で海賊が生まれる原因をなくし、海賊をしていた彼らが今後暮らしていくための手助けをしました」という説明がありました。

 どういうことでしょうか。

「話に尾ひれ、美談が強調」

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 同社広報によると、2010…

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