選挙運動で報酬を約束した疑い 京都府議を書類送検 衆院京都1区

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 10月の衆院選で京都1区から立候補して初当選した自民新顔、勝目康衆院議員(47)の選挙運動の見返りに報酬を約束した疑いがあるとして、京都府警は15日、自民会派に所属する岸本裕一府議(68)を公職選挙法違反(買収約束)の容疑で書類送検した。捜査関係者への取材でわかった。

 捜査関係者によると、岸本府議は衆院選公示前の10月中旬ごろ、勝目氏への投票を有権者に電話で呼びかける選挙運動の報酬として、運動員3人に時給約1千円を支払う約束をした疑いが持たれている。

 運動員らは公示後、岸本府議の事務所で1日に2~3時間程度、勝目氏への投票を呼びかける電話をしたという。府警は、運動員3人も同法違反容疑で書類送検した。

 京都1区は長年、自民と共産の重鎮2人が議席を争ってきた。だが、12期務め、衆院議長などの要職を歴任した自民の伊吹文明氏が引退を表明。自民、維新、共産が三つどもえの戦いを繰り広げた。勝目氏は、伊吹氏の「志を継ぐ」と訴えて約8万6千票を獲得し、共産前職、穀田恵二氏の約6万5千票を上回った。穀田氏は比例区復活当選して10選。続いた維新新顔、堀場幸子氏も比例復活を果たした。

 岸本府議は京都市北区選出で、2015年に初当選し、現在2期目。勝目氏の陣営関係者によると、岸本府議は陣営で、駅前や商業施設などの町なかで投票を呼びかける街頭宣伝を担当し、勝目氏の事務所を訪問する客の対応などもしていたという。今月上旬、朝日新聞の取材に対し「何もお話しすることはない」と話していた。

 公選法は、事前に選挙管理委員会に届け出た車上運動員らを除き、報酬を支払うことや、報酬を約束することを禁じている。

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